たくましい野菜ができる 引き算の土づくり
土づくりを「1作ごとに堆肥や肥料を足して土を耕す行為」だと思い込んでいませんか。
確かに、1作ごとに失われた養分を土に補給するという意味では、理にかなっています。
しかし、一時的に養分を補給できても土の本質は変わりません。
見方を変えましょう。土の本質を変えられるのは作物自身です。
地中深くに根を張り、大きく育った茎葉が土に還れば、土の物理性が改善され、
病害虫に負けないたくましい野菜が育ちます。
資材の高騰も無視できない昨今、堆肥や肥料に頼らない“引き算”の土づくりに、
この冬から取り組んでみませんか。
監修:内田達也
アースケアテイカー。(株)いかす 取締役。1976年、東京都生まれ。神奈川県平塚市で7haの有機栽培圃場を運営し、年間50品目の野菜を出荷。持続可能な農業の担い手を増やす「サステナブル・アグリカルチャー・スクール」講師を務める。
《記事の内容》
毎年〝足し算〟の土づくりをしていませんか?/土づくりの土台は物理性にある/触って土の粒子の大きさをチェック/身の回りの土を触ってみよう/水の透明度で団粒構造のできをチェック/穴を掘って作土層の深さをチェック /イネ科の緑肥作物で土を耕す/ 畑の現状に合わせた4つのパターン/ 育てるほどに物理性が上がり、化学性と生物性も整う